片垸(かたもひ)
思い遣るすべの知らねば片垸(かたもひ)の底にぞ我(あ)れは恋ひ成りにける(粟田女娘子)
の、
片垸(かたもひ)、
は、
土製の蓋なしの椀、水飲み用、
で、
片思いをかける、
とある(伊藤博訳注『新版万葉集』)。
かたもひ(かたもい)、
は、
片椀、
片垸、
と当て、
「片」は不完全の意、
とされ(岩波古語辞典・精…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか