病んで枯野を~死のにほひをめぐって
芭蕉の最後の句に,
旅に病んで夢は枯野をかけ廻る
此の道や行人なしに秋の暮
がある。病んだり,落ち込んだりした時,ふと頭をよぎる。別に芭蕉の心境と重ねているわけではなく,勝手に,自分の凹んだ気持ちを思い入れているだけだ。とかく病むと気弱になる。
ずいぶん昔,あまり休んだことがなかった学校を休んだ夕方,友達がプリントを届けがてら見舞いによってくれたことを今でも思…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか