傾く
「傾く」は,
かたむく,
と読むが,
「古くは,カタブク。『片向く』の意」
とある(『広辞苑第5版』)。「かたぶく」の項には,
「中世以降カタムクと両用される」
とある。『岩波古語辞典』には,「かたぶく」は,
「カタは一方的で不完全の意。ブキはムキ(向)の子音交替形。安定直立から斜めにずれて倒れそうになる意」
とある。
『大言海』は,
…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか