隠物・預物
藤木久志『城と隠物の戦国誌』を読む。
本書は,戦国時代,戦国武将目線ではない,その惨状を暴いてきた著者の連作の一つである。本書のテーマは,
「人びとは,どうやって家族を守り,家財を守ったか」
に焦点を当てる。先ず,身を守る手段としての,
戦国の城,
の,村人の避難所として,
地域の危機管理センター,
としての役割である。いまひとつは,
…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか