2019年10月16日

ショウガ


「ショウガ」は、

生姜、
生薑、
薑、

と当てる。

1024px-堀上げたばかりのショウガPC090165.jpg

(掘り上げたばかりのショウガ https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%82%A6%E3%82%ACより)


原産地はインドを中心とした熱帯アジアと推定されているが、野生種は発見されていない。古い時代に中国に伝わり、三世紀以前に日本に渡来したらしい。

「日本には二、三世紀ごろに中国より伝わり奈良時代には栽培が始まっていた。『古事記』に記載があるように早くから用いられている

とありhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%82%A6%E3%82%AC、古くはサンショウと同じく「はじかみ」と呼ばれ、区別のために「ふさはじかみ」「くれのはじかみ」とも呼ばれた、ともある。この経緯は、

「漢名が薑(きょう)、訓でハジカミとよむ。ハジカミとは山椒の古名。生姜の異名でもある。ショウガもハジカミも一つではあるが、ハジカミはショウガではない。ハジカミの中で、ショウガは、その部分が土の中にあることを示した名がツチハジカミであり、穴をあけてとるところからアナハジカミともいい、その部分がかたまりになっているのでクレノハジカミとも称した。クレノハジカミを生姜または生薑と書き、ショウガと称したのである。薑はハジカミまたはショウガである。乾薑(ほしかじかみ)が『和名鈔』にある。これは一名定薑ともよばれるもので、これに対して生薑と書いてクレノハジカミの名とした。薑は、キョウとよむが、姜もキョウまたはコウとよむ。それで画数の少ない姜を用いて生姜(ショウキョウ)とした。生姜はショウコウともよまれる。これがショウガとなった」

とある(たべもの語源辞典)ので、「ショウガ」は、

ショウキョウ(生姜)→ショウコウ(生姜)→ショウガ、

の転訛と見える。大言海も、

「生と云ふは、乾薑(ホシハジカミ)に対するならむ。ガは、薑、姜の呉音、カウの約ト云ふ」

とするし、語源由来辞典も、

「しょうがを中国では『薑』と書き、生のものを『生薑』、干したものを『乾薑』という。このうち生のショウガを表す『生薑』を音読みした『シャウキャウ(シャウコウ)』が転じ、『ショウガ』と呼ばれるようになった。『キャウ(カウ)』が『ガ』の音になったのはミョウガの影響によるものと考えられる」

とするhttp://gogen-allguide.com/si/syouga.htmlが、別に、

「ショウガは、その形が蘘荷(めうが)に似ているので、女香(めか)と呼んだのに対し、生薑を兄香(せか)と称した。これがセウガと訛ったのは、女香(めか)が『めうが』と訛ったのとおなじである」

と(たべもの語源辞典)、

セカ(兄香)→セウガ→ショウガ、

の転訛とする説もある。同じく、

「大陸からミョウガとともに持ち込まれた際、香りの強いほうを『兄香(せのか)』、弱いほうを『妹香(めのか)』と呼んだことから、これがのちにショウガ・ミョウガに転訛したとする説がある」

としているhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%82%A6%E3%82%AC説もある。しかし、「せうが」の表記は見られないのが難点である。

「室町時代にはシャウガとハジカミが併用されていた」

ともある(日本語源大辞典)。中国伝来の由来から見ると、乾した薑に対する、

生(なま)

の、薑(はじかみ)の意と見るのが妥当のようである。

なお、「ショウガ」は、大きさ別に、

大生姜・中生姜・小生姜の3種類、

に分けられるらしいhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%82%A6%E3%82%ACが、

「小ショウガには谷中(やなか)や金時(きんとき)など、中ショウガには三州(さんしゅう)や近江(おうみ)ショウガなどの品種がある。小ショウガと中ショウガの品種は、日本で栽培され、分化したものである。大ショウガは江戸時代以後に渡来したと考えられ、印度(インド)生姜、広東(カントン)生姜などの品種がある」

という(日本大百科全書)。

ちなみに、山椒の古名でもある「はじかみ」は、

「味が辛いところから生姜もさすようになった。なお、実のなる山椒はナルハジカミ、中国渡来の生姜をクレノハジカミと呼び分けることもあった」

とある(日本語源大辞典)。

なお、「ショウガ」には、

吝嗇の人をあざける称、

の意があるらしいが、江戸語大辞典には、

芝居者用語、

としか載らないが、

「食用に用いられる根茎が、人が手を握った時の形に似ているから」

とある(語源由来辞典、大言海)。

参考文献;
清水桂一『たべもの語源辞典』(東京堂出版)
大槻文彦『大言海』(冨山房)
前田富祺編『日本語源大辞典』 (小学館)

ホームページ;
http://ppnetwork.c.ooco.jp/index.htm
コトバの辞典;
http://ppnetwork.c.ooco.jp/kotoba.htm#%E7%9B%AE%E6%AC%A1
スキル事典;
http://ppnetwork.c.ooco.jp/skill.htm#%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%AB%E4%BA%8B%E5%85%B8
書評;
http://ppnetwork.c.ooco.jp/critic3.htm#%E6%9B%B8%E8%A9%95

posted by Toshi at 04:34| Comment(0) | 言葉 | 更新情報をチェックする