2019年10月19日

山椒


「山椒」は、

さんしょう、
あるいは、
さんしょ、

と訓ませる。

「サンショウ(山椒、学名:Zanthoxylum piperitum)はミカン科サンショウ属の落葉低木。別名はハジカミ。原産国は日本であり、北海道から屋久島までと、朝鮮半島の南部にも分布する。若葉は食材として木の芽の名称がある。雄株と雌株があり、サンショウの実がなるのは雌株のみである」

とあるhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%82%A6

ブドウ山椒.jpg

(ブドウ山椒(雌木)の雌花 http://www.e-yakusou.com/sou/sou230-2.htmより)
花山椒.jpg

(山椒 雄木の雄花(花山椒) http://www.e-yakusou.com/sou/sou230-3.htmより)


「山椒」の「椒」(ショウ)の字は、

「会意兼形声。『木+音符叔(小さい実)』で、小粒の実のなる木」

とある(漢字源)。山椒の意味もあるが、「胡椒」の「椒」でもある。

「実が丸く、味が辛い」

からとある(仝上)。ただ「椒」には、

「芳しいの意があり、山の薫り高い実であることから「山椒」の名が付けられたと考えられる」

ともあるhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%82%A6。語源由来辞典には、

「『椒(ショウ)』の一字でも『山椒』を指していたが、山で採れる意味で『山』が冠されて『山椒』となった。その漢字を音読みしたのが『サンショウ』で、『生姜』に『ハジカミ』の名を奪われたため、この名が定着していった」

とある。ただし、

「サンショウは、山に多くあるはじかみ(椒)ということで山椒と書き、それを音読みしちものである。したがって山椒は漢名ではない」

とある(たべもの語源辞典)。

なお、山椒は、

「原始時代から日本列島にあった。記紀の歌にも椒(はじかみ)の名が出てくる。まぶたに物もらいができたとき、宵に山椒の実を丸のまま五粒飲んで寝ると翌朝できものが治っている、といわれた」

とある(たべもの語源辞典)。たとえば、

「垣下(かきもと)に 植ゑし椒(はじかみ) 口ひひく」(『書紀』では「垣本(かきもと)に 植ゑし山椒(はじかみ) 口疼(ひび)く」)

と載る(「柿の下に植えた山椒は口がひりひりする」という意味)、とかhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B9%85%E7%B1%B3%E6%AD%8C#cite_note-%E6%AD%8C-1

山椒の古名は、

ハジカミ、

でもあることは、生姜http://ppnetwork.seesaa.net/article/470901666.html?1571168100で触れたが、

「呉薑(クレノハジカミ)、渡来して、別して、皮ハジカミとも云ふ。辛皮(カラカハ)を食ふに因るなり。生(なる)ハジカミ、房ハジカミとも云ふ」

とある(大言海)。「ハジカミ」を生姜にも当てたため、区別したものである。

「ハジカミ」は、

ハジカミラの略、

「ハジははぜるの意で、カミラはニラの古名である。果実の皮がはぜ、また味が辛くてニラの味に似ているところからきた」

とする(たべもの語源辞典)。似たものに、

ハジカラミの略。ハジは、花がハゼて実が出るところから。カミラは韮の古名で味が似ているところから(箋注和名抄)、

がある。大言海も、

罅裂子(はじけみ)、

とし、日本語源広辞典も、

ハジケ+ミ(実)、

とはじける説を採る。

辛くてハ(歯)がシカム(蹙)ところから(雅言考)、

という説は、

「この葉や実を噛むと歯がうずき痛むからであるというが、歯がうずく辛さのものは他にもある」

として、たべもの語源辞典は否定する。

「味が辛いところから生姜もさすようになった。なお、実のなる山椒はナルハジカミ、中国渡来の生姜をクレノハジカミと呼び分けることもあった」

とある(日本語源大辞典)。生姜と区別するため、山椒は「結実」するという意味で「ナルハジカミ」や、実が房状になる意味で「フサハジカミ」などと呼ばれたものである(語源由来辞典)。

山椒の中の、

朝倉山椒、

は、

「丹波越前などから出る。元但馬国朝倉村の産なのでこの名がある。普通の山椒よりはが大きく、期には棘がない。果実の大きさは山椒の三倍ある。辛味が強く香気が高い。これは朝鮮から但馬に渡ってきた」

ものらしい(たべもの語源辞典)。

参考文献;
前田富祺編『日本語源大辞典』 (小学館)
清水桂一『たべもの語源辞典』(東京堂出版)

ホームページ;
http://ppnetwork.c.ooco.jp/index.htm
コトバの辞典;
http://ppnetwork.c.ooco.jp/kotoba.htm#%E7%9B%AE%E6%AC%A1
スキル事典;
http://ppnetwork.c.ooco.jp/skill.htm#%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%AB%E4%BA%8B%E5%85%B8
書評;
http://ppnetwork.c.ooco.jp/critic3.htm#%E6%9B%B8%E8%A9%95

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posted by Toshi at 05:02| Comment(0) | 言葉 | 更新情報をチェックする