2020年03月03日

けた


「けた」は、

桁、

と当てる。

建物・橋などで柱・橋脚などの上に横に渡して上部の構造体をささえる横架材、

である(大辞林)。建物では、

垂木を受ける材、

橋では、

橋の方向に横たえた受材。

とある(広辞苑)。それに準えて、

そろばんの珠を貫く縦棒、

をさす(広辞苑)が、横材を「桁」というのだから、大言海の言うように、

横にある木の称を誤れるか、

とみられる。そろばんに準えてであろうか(大辞林には、「数値をある進法に従い、アラビア記数法に準じて表記したときの、各数字の並びの位置」とあるが)、

數の位、位どり、

を意味し、日本語源広辞典は、

重要なタマ(珠)を支えています。違った心棒にタマを入れるとケタチガイ(桁違い)となります、

とする。これが転じて、

規模、

の意で使う(仝上)。その他、

ほげた(帆桁)、

とあり(日葡辞書)、

桁網(けたあみ)、

の「けた」も、いずれも横架材をさす(精選版日本国語大辞典)。

「梁」http://ppnetwork.seesaa.net/article/473534592.html?1581543930で触れたように、「桁」は、

建造物において柱間に架ける水平部材、

であり、

短辺方向に渡された横架材、

の「梁」に対して、

梁と直交する長辺に渡される部材、

を「桁」というhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A1%81_(%E5%BB%BA%E7%AF%89)

桁.jpg



桁の種類には、

軒桁 屋根小屋の垂木を受ける水平部材。小屋梁、柱と接合される。
ささら桁 階段の段部を受ける部材のこと。一般的な階段をつくるには、ささら桁が必要。
側桁 ささら桁の1つ。横からみても、ささらの板しかみえない。

等々があるhttp://kentiku-kouzou.jp/kouzoukeisan-keta.html、とか。

さて、「けた」の語源であるが、日本語源広辞典は、

架ケ+板の音韻変化、
交わす板、方板の約、

の二説を挙げ、大言海は、後者の、

方(ケタ)の義、縦横に打交(ウチチガ)ふる異、

とする。「桁」の梁と打交い、棟木と打交う、を指す。

「方(ケタ)」は、

角(かど)と通づるか、

とあり(大言海)、岩波古語辞典は、「けだ」とし、

方、
角、

と当て、

四角、
真向い、

の意、とある。「桁」の位置から考えると、妥当ではないか。その他、

両辺にあるところから、カタ(偏)の義(名言通)、
カタ(肩)の転(東雅・和語私臆鈔)、
ケト(衣所・衣架)の義(言元梯)、
カケカワスの略(日本釈名)、
ケはツケの上略、タは板の義か(和句解)、

の諸説は、いかがなものか。

参考文献;
増井金典『日本語源広辞典』(ミネルヴァ書房)
大槻文彦『大言海』(冨山房)

ホームページ;
http://ppnetwork.c.ooco.jp/index.htm
コトバの辞典;
http://ppnetwork.c.ooco.jp/kotoba.htm#%E7%9B%AE%E6%AC%A1
スキル事典;
http://ppnetwork.c.ooco.jp/skill.htm#%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%AB%E4%BA%8B%E5%85%B8
書評;
http://ppnetwork.c.ooco.jp/critic3.htm#%E6%9B%B8%E8%A9%95

ラベル:けた
posted by Toshi at 04:50| Comment(0) | 言葉 | 更新情報をチェックする