事上磨錬
王陽明(溝口雄三訳)『伝習録』を読む。
陽明自身には、自ら著した書物がほとんどなく、本書は、弟子たちが王陽明の手紙や言行などをまとめた三巻で構成されるが、各巻それぞれ成立の時期と事情を異にするという。
本書の「伝習」とは、『論語』学而篇の、
曾子曰、吾日三省吾身、為人謀而不忠乎、与朋友交言而不信乎、伝不習乎、
の、
曾子曰く、吾、日に三たび吾が身を省みる…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか