久米仙人

「久米仙人(くめのせんにん)」は、 久米寺の開祖、 と伝えられる人であるが、 大和の国の人、……吉野郡の龍門寺に籠りて、仙の法を行ひ、仙人と成りて、空に昇りて、飛渡る閒に、吉野川の邉に、若き女の、衣を洗ふとて、衣を掲げて、白き脛をあらはしたるを見て、心、穢れて其女の前に落ち、遂に夫婦と成りて、凡人となりしと云ふ、 とある(大言海)。 『和州久米寺流記』には、 …

続きを読む