見たうもなし

ここなる僧の臆病げなる、見たうもなさよ(太平記)、 の「見たうもなさ」は、 見たうもなし、 の名詞化で、 みっともないこと、 の意である。 「みたうもなし」は、 見たうも無し、 とも当てるが、 見たくもなしの音便形、 である。つまり、 心憂(こころう)や、みとうもなや(御伽・新蔵人物語)、 と、 見むことを欲せず、…

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