羅綺
羅綺にだも堪へざるかたち、誠にたをやかに物痛はしげにて、未だ一足も土をば踏まざりける人よと覚えて(太平記)、
にある、
羅綺(らき)にだも堪へざるかたち、
は、
薄絹の衣の重さにも堪えられそうにないさま、
の意とある(兵藤裕己校注『太平記』)。
羅綺に任(た)へえざるがごとし(陳鴻傳『長恨歌傳』)、
に典拠しているらしい(仝上)。
「羅綺」は、…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか