あやめも知らぬ
あやめも知らぬわざは、いかでかあるべきと思ひながら、いわんかたなく(太平記)、
にある、
あやめも知らぬ、
は、
物事の分別もつかない振舞い、
と注記があり(兵藤裕己校注『太平記』)、
郭公(ほととぎす)鳴くやさつきのあやめ草あやめ知らぬ戀もするかな(古今和歌集)、
の用例が引かれているが、
あやめ(文目)もわかぬ(ず)、
あやめもつかぬ、
…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか