会笏
ただ、めでたき歌どもにて候へと、会笏せぬ人はなかりけり(太平記)、
敵の村立(むらだ)つたる中へ、会笏もなく懸け入らんとす(仝上)、
其時此老僧、会釈して(仝上)、
などとある、
会笏、
は、
会釈、
の当て字、最初の「会笏」は、
お世辞、
の意、
次の「会笏」は、
名乗り、
の意とある(兵藤裕己校注『太平記』)。最後の「会釈」…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか