みだりに
何事につけても、己一人(おのれいちにん)をのみ責めて敢えて叨(みだ)りにお勢を尤(とが)めなかッた(二葉亭四迷『浮雲』)、
ただ非凡なる怪力と強烈なる感情、極端に清浄を愛して叨(みだ)りに俗衆の近づくを憎み(柳田國男「山の人生」)、
と、
叨りに、
とあてる「みだりに」は、普通、
妄りに、
濫りに、
猥りに、
と当て(広辞苑)、あるいは、
漫りに、
…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか