みだりに

何事につけても、己一人(おのれいちにん)をのみ責めて敢えて叨(みだ)りにお勢を尤(とが)めなかッた(二葉亭四迷『浮雲』)、 ただ非凡なる怪力と強烈なる感情、極端に清浄を愛して叨(みだ)りに俗衆の近づくを憎み(柳田國男「山の人生」)、 と、 叨りに、 とあてる「みだりに」は、普通、 妄りに、 濫りに、 猥りに、 と当て(広辞苑)、あるいは、 漫りに、 …

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