万八
「千三(せんみつ)」という言葉がある。
真実なのは千のうちわずか三つだけ、
という意で、
今は千といふ事三つもまことなしとて千三といふ男あり(西鶴「本朝桜陰比事」)、
と、
うそつき、
ほらふき、
さらに、単に、
嘘、
の意でも使う(広辞苑・大言海)。先後は分からないが、
千三屋、
という言葉があり、
千口の中、僅か三口だけ…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか