かせぎ
身の色は五色にて、角の色は白き鹿(しか)一(ひとつ)ありけり。深き山にのみ住て人に知られず、……また烏あり、此かせきを友として過ごす(宇治拾遺物語)、
の、
かせき、
は、
鹿の異名、
とある(中島悦次校注『宇治拾遺物語』)が、
越国白き鹿(カセキ)一頭(ひとつ)を献れり(「日本書紀(720)」推古紀)、
一箇蒜(ひとつのひる)を白きかせぎに弾きかけ給ふ…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか