多生曠劫
まことに渠(かれ)を討たせ給はん事は、多生曠業(たしょうこうごう)は経るとも、叶ひ給ふべからず(義殘後覚)、
にある、
多生曠業、
は、
輪廻し生を易(か)えて過ごす、きわめて長い歳月、
とある(高田衛編・校注『江戸怪談集』)。
多生曠業をば隔つとも、浮かび上がらんこと難し(平家物語)、
も併せて引かれているが、平家物語には、
つくづくものを案…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか