匂ひ

年のころ廿(はたち)ばかりと見ゆ。白き小袿(こうちぎ)に紅梅の下襲(したがさね)、匂ひ世の常ならず、月にえいじ、花に向かひて(伽婢子)、 にある、 匂ひ、 は、 かさねの色目が美しく取りあわされている様子、 とある(高田衛編・校注『江戸怪談集』)。これだとわかりにくいが、「匂ひ」は、いわゆる、 襲(かさね)の色目、 のうち、 同系色のグラデーシ…

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