嘯く
負われながら月を詠(なが)めうそぶきて、時替るまで立てり(今昔物語)、
丈は上の垂木近くあるが、吹(うそぶき)をし文を頌(しょう)して廻るなむありける(仝上)、
などとある、
うそぶく、
は、
うそふく、
ともいい、
口笛をふく、
もしくは、
口吟する、
意とある(佐藤謙三校注『今昔物語集』)。あるいは、
花に愛で月にあくがれ…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか