くり舟
在所の近所に、くり舟あり。其の所にて、彼の牢人を呼ぶこと、頻(しき)り也(片仮名本・因果物語)、
とある、
くり舟、
は、
粗製の川舟。船首船尾とも箱型、
と注記がある(高田衛編・校注『江戸怪談集』)。同じ出典で、
其の夜より、彼の縷(く)り舟の渡りに、化けものありと云ひけり(仝上)、
とある、
縷り舟、
も、文脈から同じ意味かと想像され…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか