乙矢

本筈(もとはず)末筈(うらはず)一つになれと、能引(よっぴ)きひやうと放つ。……乙矢(おや)を射る間のあらざれば、駒をはやめて逃げ来たる(曽呂利物語)、 とある、 乙矢(おや)、 は、普通、 おとや、 と訓ませ、 第二番目に射る矢、 の意である(高田衛編・校注『江戸怪談集』)。因みに、「本筈」「末筈」は、 弓の両端の弦をかける所、上になる方を末…

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