乙矢
本筈(もとはず)末筈(うらはず)一つになれと、能引(よっぴ)きひやうと放つ。……乙矢(おや)を射る間のあらざれば、駒をはやめて逃げ来たる(曽呂利物語)、
とある、
乙矢(おや)、
は、普通、
おとや、
と訓ませ、
第二番目に射る矢、
の意である(高田衛編・校注『江戸怪談集』)。因みに、「本筈」「末筈」は、
弓の両端の弦をかける所、上になる方を末…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか