偕老のふすま

夜半の鐘に枕をならべては、偕老のふすまをうれしとよろこび、横雲の朝(あした)に鳥の鳴く時は、別離の袂をしぼりて、悲しとす(新御伽婢子)、 の、 偕老のふすま、 は、 夫婦共に老いるまで連れ添おうという、睦まじいかたらい、 と注記がある(高田衛編・校注『江戸怪談集』)が、「ふすま」は、前に触れたように、 衾、 被、 と当てるかつての寝具で、 御…

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