頼母子
大欲不道の男あり。隣郷に、頼母子(たのもし)といふ事をむすび置きて、或る時そこへ行きぬ(新御伽婢子)、
とある、
頼母子、
は、
無尽、
ともいい、
一定の期日に一定の掛け金を出し合い、全員に順々に一定の融通をする組合、
と注記がある(高田衛編・校注『江戸怪談集』)が、正確には、「頼母子」は、
憑子、
憑支講、
頼子講、
とも当て、
…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか