おほけなし
暗くなる程に、此の太郎介が宿したる所に行きて、おほけなく伺ひけるに(今昔物語)、
の、
おほけなし、
は、
大胆にも、
と注記がある(佐藤謙三校注『今昔物語集』)。
「おほけなし」は、
あながちに有るまじくおおほけなき心ちなどはさらに物し給はず(源氏物語)、
おほけなく憂(う)き世の民におほふかなわが立つ杣(そま)にすみぞめの袖(そで)(千載集)、…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか