空薫(そらだき)
其の間、簾の内より空薫(そらだき)の香かうばしく匂ひ出でぬ(今昔物語)
とある、
空薫、
は、
空炷、
とも当て(広辞苑)、
香を室に豊富にくゆらせるのをいう、
とある(佐藤謙三校注『今昔物語集』)が、
どこでたくのかわからないように香をたきくゆらすこと(広辞苑)、
どこからともなく匂ってくるように香をたくこと。また、前もって香をたいておくか…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか