ねびまさる
寄りて見れば、見し時よりもねびまさりて、あらぬ者にめでたく見ゆ(今昔物語)、
の、
ねびまさる、
は、
成人して、大人びて、
とある(佐藤謙三校注『今昔物語集』)。因みに、「あらぬ者」は、
其の人とは思えぬほど立派に、
とある(仝上)。
ねびまさる、
は、
ねび勝る、
と当てたり(広辞苑)、
老成勝る、
と当てたり…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか