向腹(むかひばら)

我が子にも劣らず思ひて過ぎけるに、この向腹の乳母、心や惡しかりけむ(今昔物語)、 の、 向腹、 は、 正妻の子、 の意である(佐藤謙三校注『今昔物語集』)。 向腹、 を、 むかばら、 あるいは、転化して、 むかっぱら、 と訓ませると、「向っ腹」で触れたように、 むかっぱらが立つ、 とか、 むかっぱらを立てる、…

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