浄名居士
毘舎離(びさり)城に住(おう)せりし、淨名居士(こじ)の御室(みむろ)には、三萬二千の床立てて、それにぞや、十方の佛は居たまひし(梁塵秘抄)、
十方(じっぽう)、
は、「四句の偈」で触れたように、
東・西・南・北の四方、
と、
艮(うしとら=北東)、巽(たつみ=東南)、坤(ひつじさる=南西)、乾(いぬい=西北)の四隅(四維(しゆい・しい)とも)、
と、さら…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか