不軽大士
不軽大士(ふし)のかまへには、逃るるひとこそ無かりけれ、誹(そし)る縁(えん)をも縁として、終(つい)には佛になしたまふ(梁塵秘抄)、
の、
大士、
は、
だいし、
だいじ、
と訓ませ、梵語、
Mahāsattva、
の訳、
摩訶薩(まかさつ)、
摩訶薩埵(まかさった)、
と音写され、
すぐれた人、
偉大な人、
立派な人、
…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか