命なりけり
春ごとに花のさかりはありなめどあひ見むことは命なりけり(古今集)、
の、
命なりけり、
は、
命があってのことだ、
と注釈する(高田祐彦訳注『古今和歌集』)。
年たけて又こゆべしと思ひきやいのちなりけり小夜の中山(西行)、
今ははや恋死なましをあひ見むとたのめし事ぞいのちなりける(古今集)、
もみぢばを風にまかせて見るよりもはかなき物はいのちなりけり(…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか