歌合
戀すてふわが名はまだき立ちにけり人知れずこそ思ひそめしか(壬生忠見)
は、
天暦の御時の歌合、
で、
しのぶれど色に出にけりわが恋はものや思ふと人の問ふまで(平兼盛)
とつがえられ、
兼盛、
の勝ちと判定された。判者の右大臣藤原実頼は、
「判定にこまり、(村上)天皇の気色をそっと伺ったところ、天皇も判をくださず、ただ兼盛の歌を低く口ずさまれた」…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか