紙子
ためつけて雪見にまかるかみこ哉(芭蕉)、
の
かみこ、
は、
紙子、
と当て、
和紙で作り柿渋を塗った防寒用の安価な着物。もとは律宗の僧侶が用いたもので、老人や風流人に好まれたほか、浪人の代名詞ともなった、
とある(松尾芭蕉(雲英末雄・佐藤勝明訳註)『芭蕉全句集』)。
紙衣で触れたように、
かみこ、
かみころも、
かみきぬ、
な…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか