やつる
君しのぶ草にやつるるふるさとはまつ虫の音ぞかなしかりける(古今和歌集)、
の、
やつる、
は、
俏る、
窶る、
等々と当てる(学研全訳古語辞典)が、
忍草がはびこり荒れ果てた様子に、詠み手の女のやつれた様子を重ねる、
と注記(高田祐彦訳注『新版古今和歌集』)があり、ここでは、
やつるは、
荒れて、依然と変わってしまう、
という意で…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか