都鳥

名にしおはばいざこととはむ都鳥わが思ふ人はありやなしやと(古今和歌集)、 の、 詞詞に、 白き鳥のはしと足と赤き、川(隅田川)のほとりにあそびけり、京には見えぬ鳥なりければ、みな人見知らず、 とある。これは、『伊勢物語』九段の、 なほ行き行きて、武蔵の国と下つ総の国との中に、いと大きなる河あり。それを隅田河といふ。その河のほとりにむれゐて、思ひやれば、かぎりなく…

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