鴫(しぎ)の羽掻(はがき)
心からしばしとつつむものからに鴫 の羽搔きつらき今朝かな(赤染衛門)
の、
鴫の羽搔き、
は、
鴫が羽ばたく音、
とある(久保田淳訳注『新古今和歌集』)が、
鴫の羽掻、
は、
鴫がしばしば嘴で羽をしごくこと、
ともあり(広辞苑)、
物事の回数の多いことのたとえ、
として使われる(仝上)とある。
鴫の羽掻、
には、
…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか