方違へ
蝉の羽の夜の衣は薄けれど移り香濃くもにほひぬるかな(古今和歌集)、
の詞書(ことばがき)
に、
方違へに人の家にまかれりける時に、主の衣を着せたりけるを、あしたに返すとてよみける、
の、
方違(かたたが)へ、
は、
陰陽道による方角の禁忌、
で、
外出時に、天一神(なかがみ)の巡行の方角とぶつからないよう、人の家に泊まり方角を変えてから出…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか