袖の別れ
白妙の袖の別れに露落ちて身にしむ色の秋風ぞ吹く(定家)
の、
露、
は、
涙の隠喩、
身にしむ色の秋風、
は、
通念では五行思想により、秋の色は白だが、別れを惜しむ紅涙を吹く風なので、紅色を暗示する、
と注釈する(久保田淳訳注『新古今和歌集』)。この、
袖の別れ、
は、
重ねていた袖と袖とを離して、共寝してしいた男女が別れるこ…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか