恋忘れ草
住吉の恋忘れ草種絶えてなき世に逢へるわれぞかなしき(新古今和歌集)、
の、
恋忘れ草、
は、
ユリ科多年草、萱草(かんぞう)のことという、
とある(久保田淳訳注『新古今和歌集』)。紀貫之の、
道知らば摘みにもゆかむ住の江の岸に生ふてふ恋忘れ草(古今集)、
を念頭に置くか、とある(仝上)。貫之には、他にも、
住之江の朝満つ潮のみそぎして恋忘れ草摘…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか