二乗の人

そのかみの玉のかづらをうち返し今は衣の裏をたのまむ(東三條院) の、 衣の裏、 は、 法華経巻第四・五百弟子受記品第八に説く、衣裏繋珠(えりけいじゅ)の譬喩(酔い臥していたために、親友が衣服の裏に宝珠を付けてくれたのも知らず、苦労を重ねたのち、その友に逢って宝珠の存在を告げられた人のように、二乗の人は仏が教化したことを無知ゆえに悟らず、しかも悟ったと考えていたこと)を…

続きを読む