九十九王子
立ち昇る塩屋のけぶり浦風になびくを神の心ともがな(徳大寺左大臣)、
の、
詞書に、
白河院熊野に詣で給へりける御供の人々、塩屋の王子にて歌よみ侍りけるに、
とある、
塩屋の王子、
は、
熊野九十九王子(くじゅうくおうじ)の一つ、
で、
紀伊国、現在の和歌山県御坊市塩屋町北塩屋にある、
とある(久保田淳訳注『新古今和歌集』)。
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生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか