夕月夜
夕月夜(ゆふづくよ)潮みちくらし難波江の蘆の若葉に越ゆる白波(新古今和歌集)、
の、
夕月夜、
は、
夕方の空に出ている上弦の月、
また、
その頃の夜、
とあり(久保田淳訳注『新古今和歌集』)、上記の歌は、
夕月は早く沈む。月の出と潮の満ち干とに関連があることを念頭に置いた句の続け方、
と注釈する(仝上)。この歌の本歌は、
花ならで…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか