稲筵
あらし吹く岸の柳の稲筵おりしく波にまかせてぞ見る(新古今和歌集)、
の、
おりしく波、
は、
折り返してはしきりに寄せる波、
の意で、
「折り」に「筵」の縁語「織り」、「しく」は頻りに起こるの意の「頻く」に「筵」の縁語「敷く」を掛ける、
とある(久保田淳訳注『新古今和歌集』)。
稲筵、
は、
秋の田の稲穂が波打つ有様を筵に喩えていう…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか