楸(ひさぎ)
うばたまの夜のふけゆけば楸おふる清き河原に千鳥鳴くなり(新古今和歌集)、
楸(ひさぎ)生(お)ふる片山陰に忍びつつ吹きぬけるものを秋の夕風(仝上)、
の、
楸(ひさぎ)、
は、
キササゲ、
とも、
アカメガシワ、
ともいわれ(久保田淳訳注『新古今和歌集』)、
ともに夏に淡黄色の花が咲く落葉高木、
とあり(仝上)、
君恋ふと鳴海の浦…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか