人頼め

大荒木(おほあらき)の杜の木の間をもりかねて人頼めなる秋の夜の月(俊成女)、 有明の月待つ宿の袖の上に人頼めなる宵の稲妻(家隆)、 の、 人頼めなる、 は、前者は、 いたずらに人の気を持たせる、 と、後者は、 やっと出たのかといたずらに期待させる、 と注記される(久保田淳訳注『新古今和歌集』)。 タノメは頼ませる意、 とあり(岩波古語辞…

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