人頼め
大荒木(おほあらき)の杜の木の間をもりかねて人頼めなる秋の夜の月(俊成女)、
有明の月待つ宿の袖の上に人頼めなる宵の稲妻(家隆)、
の、
人頼めなる、
は、前者は、
いたずらに人の気を持たせる、
と、後者は、
やっと出たのかといたずらに期待させる、
と注記される(久保田淳訳注『新古今和歌集』)。
タノメは頼ませる意、
とあり(岩波古語辞…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか