五色(ごしき)の糸
南無阿弥陀ほとけの御手に懸くる糸のをはり乱れぬ心ともがな(新古今和歌集)、
の詞書に、
臨終正念ならむことを思いてよめる、
とある、
臨終正念、
は、
死に臨んで心静かに佛を念ずること、
とある(久保田淳訳注『新古今和歌集』)が、「正念に往生す」で触れたように、
臨終のときに心が乱れることなく、執着心に苛まれることのない状態のこと、
であ…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか