かけまく
かけまくもゆゆしきかも(一には「ゆゆしけれども」といふ)言はまくもあやに畏(かしこ)き(柿本人麻呂)
は、この長歌の、結びの、
天のごと振り放(さ)け見つつ玉たすき懸けて偲はむ畏(かしこ)くあれども、
の五句と響き合う(伊藤博訳注『新版万葉集』)とあり、冒頭は、
心にかけて思うのも憚り多いことだ。(憚り多いことであるけれども)ましてや口にかけて申すのも恐れ多い、
…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか