柘(つみ)の枝
いにしへに梁(やな)打つ人のなかりせばここにもあらまし柘(つみ)の枝(えだ)はも(若宮年魚麻呂)
の、
柘の枝、
は、詞書(和歌や俳句の前書きで、万葉集のように、漢文で書かれた場合、題詞(だいし)という)に、
仙柘枝(やまびめのつみのえ)の歌三首、
とあるうちの三首目で、他は、一首目が、
霰(あられ)降り吉志美(きしび)が岳(たけ)をさがしみと草取りかなわ…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか