むろのき

鞆の浦を過ぐる日に作歌、 と、詞書(和歌や俳句の前書きで、万葉集のように、漢文で書かれた場合、題詞(だいし)という)にある三首、 我妹子(わぎもこ)が見し鞆の浦のむろの木は常世(とこよ)にあれど見し人ぞなき(大伴旅人) 鞆の浦の磯のむろの木見むごとに相見し妹は忘らえめやも(仝上) 磯の上に根延(ねば)ふむろの木見し人をいづらと問はば語り告げむか(仝上) の、 鞆の…

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