言痛(こちた)み
人言(ひとごと)を繁み言痛(こちた)み逢はずありき心あるごとな思ひ我が背子(高田女王)
の、
言痛(こちた)み、
は、
言痛(こちた)し+接尾語み、
と思われ、
(人の噂が)激しくうるさくて仕方がないので、
と訳注される(伊藤博訳注『新版万葉集』)。
人言(ひとごと)をしげみ言痛みおのが世にいまだ渡らぬ朝川渡る(但馬皇女)
とも詠われ、
…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか