息の緒

なかなかに絶ゆとし言はばかくばかり息の緒にして我(あ)れ恋ひめやも(大伴家持)、 の、 息の緒、 は、 緒のように長く続く息、 とあり(伊藤博訳注『新版万葉集』)、 息の緒にして、 は、 命がけで、 と訳す(仝上)。 息の緒、 は、 生の緒、 とも当て、 息の長く続くことを緒にたとえた語で、 いのち、 …

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けだしくも

けだしくも人の中言(なかごと)聞かせかもここだく待てど君が来まさぬ(大伴家持) の、 けだしくも、 は、 ひょっとしたら、 と訳し、 中言、 は、 中傷、 と訳す(伊藤博訳注『新版万葉集』)。 中言(なかごと)、 についてはで触れた。 けだしくも、 は、 蓋しくも、 と当て、 副詞「けだしく」+係…

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